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司法書士コラム

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遺言や遺産分割協議書の文言

相続に関するご相談は定期的にいただいております。

その中で、ご自身でかなりの部分を進められていることがありますが、司法書士として気になるのは、遺言遺産分割協議書をすでに作成されている場合で、その記載内容に問題がないかということです。

最近では、インターネットの普及により、それらの書式は簡単に見つかります。しかしながら、余程注意して作成しないと、せっかく作成したのに、その書類では手続ができないことがあります。
特に、遺言は法律で形式が厳格に定められていますので、一部の記載ミスにより、全体が無効となり、すべての手続ができなくなることがあります。生前の自分の意思が死後に反映されないのはとても残念なことです。
遺言はご自身で作成されるものより、公正証書で作成されることをお勧めしています。公正証書は、公証人が関与しますので、ミスが発生する余地がありません。

遺産分割協議書も同様で、記載の内容によっては疑義が生じるものも散見されます。
相続人全員の印鑑をもらう前に、司法書士等の専門家に「内容が問題ないか」見てもらうと確実かと思います。
(若干の相談料はかかるかもしれませんが、後日の紛争を回避することができ、手続も適正に進められると考えると、決して高くはないと思いますよ。)

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書類の有効期限

裁判所や法務局に提出する公的書類には有効期限があります。

例えば、破産個人再生申立書に添付する住民票や戸籍謄本は3か月以内に取得したものが必要となりますので、申立前に取得しても申立てまでに3か月が経過してしまうこともあるため、申立てを急がなければなりません。(他にも多くの必要書類がありますので、依頼者の方のご協力が必要です。)

他方で、相続登記申請書に添付する住民票や戸籍謄本には有効期限の定めがありませんので3か月を経過したものでも問題ありません。(何年も前のものだと問題がありそうですが…)
さらに遺産分割協議書に添付する印鑑証明書も有効期限の定めはありませんが、売買の登記のときに添付する印鑑証明書は3か月以内でなければなりません。

このように書類の有効期限には専門家として結構気を使うところです。
万が一、それを失念して申請すれば補正・差し替えで対応できると思われますが、専門家としては失格と言わないまでも問題があります。

司法書士は細かい作業の積み重ねだと実感しますね。

複雑な抵当権抹消

ローンを完済したら早めに抵当権を抹消しましょう。
……ところが、長期間抹消せずにそのまま権利が登記簿に残っていることがあります。

最近でも同様の相談がありましたが、抵当権者たる会社がすでに解散・清算結了しており、当時の清算人の弁護士に連絡をとって手続に協力してもらうようお願いしたりと、抹消登記が完了するまでに相当の困難が伴います。

費用も通常より余計にかかります。

この仕事をしていると、比較的簡単な登記の依頼が多いものの、時として「これは手続が最後まで出来るだろうか……」と思うほど複雑なものもあります。
やりがいはあり、毎日が充実していますが、気が抜けない仕事だとつくづく感じます。

登記簿に残っている古い権利

以前にも書きましたが、登記簿に古い抵当権等の権利が登記されているケースがあります。
相続登記の依頼を受けた場合、本来は相続による所有権移転登記をするのですが、司法書士としてはどうしても抵当権等の権利も気になります。

依頼者にお聞きすると、大抵はすでに弁済により抵当権の効力はないとか、金融機関から抵当権の抹消の書類を受領されている方もおられます。

このような場合は、必ず抵当権等の抹消登記をされることをお勧めします。
確かに相続登記以外に別途費用がかかりますが、権利を放置すると、抹消が困難になり、将来的にさらに費用がかかったり、相続人に迷惑をかけることにもなります。
(中には長期間放置したことにより、抵当権者が会社清算等で消滅していることもあり、とても厄介なケースもあります。)

ただし、費用の問題もありますので、すべての登記手続を強制するわけではありません。

ご不明な点はお気軽にお尋ねください。

相続放棄者の管理義務

最近、同期の司法書士との会話の中で、相続放棄者の管理義務の話題が出ました。

民法940条1項には、「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。」との記載があります。

そうすると「相続放棄をしたから後は知らんぷり」ということは上記条文によるとできなくなることになります。
その一方で、新たに相続人になった人(次順位の相続人)が管理を始めるまでとは一体いつまでなのか。遠方に住んでいるために当面は管理ができないと言われた場合はどうなるのか。

事案ごとに判断されるのでしょうが、結構難しい問題です。

すべての相続人が相続放棄をした場合は、相続財産管理人の選任申立てにより相続財産管理人が選任されれば財産を引き継ぐことができますが、次順位の相続人が存在する段階で相続放棄をする場合は注意しておいた方が良さそうです。

特に不動産の管理には要注意です。
(例:倒壊しそうな建物の管理や耕作可能な田・畑の管理など。)

解決しない相続

被相続人がお亡くなりになられてから相当期間経過している場合があります。

手続を依頼されればお受け致しますが、まずは戸籍を取得して相続人を調査することになります。
その結果、「相続人が数十人……、どうしよう……。」となることがあります。
相続の手続を長期間放置しているとこのようなケースはよく発生します。そもそも依頼者からみて、これまで連絡をとったこともないという相続人がいることもあり(これだけ相続人が増えると当然そのような事態になる可能性は高くなります。)、手紙を出したりして接触を試みます。

連絡が取れたとして、全員がすんなり依頼者の希望どおりに印鑑を押してもらえるわけでもなく、解決に相当期間がかかったり、最悪のケースでは解決に至らないこともあります。

相続手続については、法律上の期限はありませんが、少しでも早く手続をすることをお勧めします。

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