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司法書士コラム 2013年10月アーカイブ

給与計算

当事務所の給与は月末締めの翌月5日払いです。

月末になると給与計算をしますが、健康保険料率と介護保険料率が3月に、雇用保険料率が4月に、厚生年金保険料率が9月にそれぞれ改定され、さらに9月には社会保険の標準報酬月額の定時決定により社会保険料が変更されます。

全部4月とかに統一してもらえるといいのですが、上記のとおりですので給与計算にはとても気を使います。
今年は厚生年金保険料率が改定されたので、9月分の給与に反映させたのですが、標準報酬月額の定時決定による社会保険料増額分の計算が漏れていました。
………従業員に説明して翌月の給与で調整です。

事業主の方々(特に私のような小規模な個人事業主)は私のようにならないように、十分ご注意下さい。

相続放棄者の管理義務

最近、同期の司法書士との会話の中で、相続放棄者の管理義務の話題が出ました。

民法940条1項には、「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。」との記載があります。

そうすると「相続放棄をしたから後は知らんぷり」ということは上記条文によるとできなくなることになります。
その一方で、新たに相続人になった人(次順位の相続人)が管理を始めるまでとは一体いつまでなのか。遠方に住んでいるために当面は管理ができないと言われた場合はどうなるのか。

事案ごとに判断されるのでしょうが、結構難しい問題です。

すべての相続人が相続放棄をした場合は、相続財産管理人の選任申立てにより相続財産管理人が選任されれば財産を引き継ぐことができますが、次順位の相続人が存在する段階で相続放棄をする場合は注意しておいた方が良さそうです。

特に不動産の管理には要注意です。
(例:倒壊しそうな建物の管理や耕作可能な田・畑の管理など。)

解決しない相続

被相続人がお亡くなりになられてから相当期間経過している場合があります。

手続を依頼されればお受け致しますが、まずは戸籍を取得して相続人を調査することになります。
その結果、「相続人が数十人……、どうしよう……。」となることがあります。
相続の手続を長期間放置しているとこのようなケースはよく発生します。そもそも依頼者からみて、これまで連絡をとったこともないという相続人がいることもあり(これだけ相続人が増えると当然そのような事態になる可能性は高くなります。)、手紙を出したりして接触を試みます。

連絡が取れたとして、全員がすんなり依頼者の希望どおりに印鑑を押してもらえるわけでもなく、解決に相当期間がかかったり、最悪のケースでは解決に至らないこともあります。

相続手続については、法律上の期限はありませんが、少しでも早く手続をすることをお勧めします。

破産・個人再生における個人債権者の取扱い

破産個人再生手続を選択された依頼者で、個人債権者(知人や親族等)から借入をされている方がおられます。

このような場合、「知り合いに迷惑はかけられない」との思いから、これらの個人債権者には内緒で手続を進めて欲しい、又は司法書士にその存在を隠されることがあります。

しかし、裁判所が介在する破産個人再生手続では、すべての債権者を正確に申告しなければなれず、通帳のコピーの提出も必須なので、振込履歴等で結局隠しきれないことも多々あります。

当事務所では、個人債権者も含めて正確な債務状況を申告していただくようにお願いしています。手続途中で新たな債務が発覚すれば計画を立てられませんし、裁判所が介在する破産個人再生では最悪のケースを想定すると、故意に債務を隠したということで免責等に影響が出るからです。(つまり、手続が頓挫します。)

それでも、「知り合いに迷惑はかけられない」というお気持ちは私も十分理解できますので、事前に個別に破産等の手続の説明をされておくと良いでしょう。
その辺りのアドバイスもさせていただいています。

ギターと物欲

私はアコースティックギターが好きで、演奏もします。
学生の頃に友人とともに始め、社会人になってから中断していたのですが、2年前にフィンガー・ピッキング(ピックを利用せず指で引く奏法)用のMorris「S-106Ⅲ」を購入し、暇さえあれば練習をしています。(ただし、悩ましいことになかなか上達はしません。)

岸部眞明さんというソロギタリストが大好きで(興味があればググってみて下さい。)、彼の曲ばかり弾いています。
現在は、「花」と「Dandelion」が一通り弾けるようになり、次は「雨降る窓辺で」に挑戦しようと思っています。(楽譜を買わねば)
これらの曲はYoutubeにも多数アップロードされていますので、是非聴いてみて下さい。素晴らしいメロディーで、疲れたときのリラクゼーションの効果は抜群です!

話は変わりますが、先日、兄弟の結婚式に出席しました。
6年くらい前に購入した比較的安価なデジカメを持参したのですが、手ブレ等であまりいい写真が撮れていませんでした。
そこで、最近のデジカメの機能が気になりネットで調べていると、動画も鮮明に撮影できたり、画質の向上はもちろんのこと、様々な機能のものがあることを知りました。
よく考えてみると、そのようなデジカメを使えば、ギターの演奏動画も撮影することが可能となるので、物欲が沸々と湧いてきました。

……でも、アキレス腱断裂によるリハビリを継続中ですので、これを早く終える方が先だと思いました。

個人再生と被告側の訴訟

債務の支払が困難で個人再生申立ての準備をしている最中に、突然債権者から残債務の一括返済を求める訴訟を提起され、被告としての対応を迫られる場合があります。

個人再生手続においては、個人再生申立後、山口地方裁判所の取扱では裁判官から再生債務者への面談が行われ、その後に問題がなければ再生手続開始決定がなされます。
しかし、再生手続開始決定が出ても、債権者からの訴訟は継続したままですので、訴訟の対応は引き続きしなければなりません。
なお、当該訴訟で判決に至ったとしても、再生手続開始決定が出ている状況で判決等に基づく強制執行(給料の差押等)をすることはできませんので、この点では安心です。
ただし、再生手続開始決定が出ているからといって、安易に判決を取られる方向で進めるのは懸命ではないと思います。個人再生事件では、債権者からの債権届出をすることができますが、債務者の納得のできない債権額の届出をされる危険性があり、それに債務者が異議を述べ、評価の申立てがされる場合、債務名義(判決等)を取得されている場合の費用は債務者負担となってしまうからです。

したがって、強制執行をすることができないとしても、再生手続と同時進行の被告側の訴訟を疎かにすることはできません。
主張・立証はできる限りしておき、判決を取られる状況に至っても納得のできるものにしておくべきだと思います。

そして、上記のとおり、再生手続と訴訟は同時進行ですので、強制執行を避けるためにも申立てを急ぐ必要があります。
このような状況下では、とにかく依頼者にご協力をお願いすることが増えますが、急げば何とかなりますので、共に頑張っていきましょう。

不在者財産管理人と管轄

遺産分割協議をする際、不在者(行方不明者)が相続人の中に存在する場合、その人を除外して手続を進めることができませんので、家庭裁判所不在者財産管理人の選任申立てをする必要があります。

ところが、その申立て先の裁判所は基本的に「不在者の居所地又は最後の住所地の家庭裁判所」となります。
例えば、申立てをする他の相続人が山口県内に居住していても、不在者の居所地又は最後の住所地(行方不明時の住所)が東京都内であれば、東京家庭裁判所に申立てをしなければならず、その後の審理も東京家庭裁判所で進みます。

このような場合は、裁判所が遠方になって大変不便ですので、事情によっては近くの裁判所(例えば山口家庭裁判所)に事件を移送してもらうことができます。
ただし、必ず移送決定がなされるわけではなく、手続が遅滞することを避けるため必要がある場合や、事件を処理するために特に必要があると認められる場合に限られます(家事事件手続法9条2項)。

移送の判断は裁判官次第ですので、上記の理由を具体的に説明し、移送に理由があることを認めてもらわなければなりません。
移送決定を得るためには、少々テクニックが必要ですので、相続の問題と絡めてお気軽にご相談いただければと思います。

個人再生のススメ

多重債務に陥り、借金が支払えなくなった場合、ご相談後に利息制限法所定の利率で再計算(引き直し計算)し、債務を確定させてから具体的な方針を決めることになります。

引き直し計算後も100万円を大幅に超えるような債務が残った場合、個人再生手続を利用することがあります。
個人再生手続は500万円以内の債務であれば100万円まで圧縮することができ(ただし、保有財産の価値以上の弁済が必要)、かつ、分割弁済に応じない債権者であっても、法律上強制的に分割弁済にさせることが可能です。
特に、最近始められた取引では最初から法定利率内の取引のため、債務の圧縮や過払金の発生も見込めず、債権者によっては分割弁済に応じないばかりか、債務整理の開始によっていきなり裁判を起こされて残債務の支払を強制されることもあります。
このような場合は、個人再生手続が最適といえます。(破産という選択肢もあります。)

当事務所では、これまで多数の個人再生事件を手掛けてきましたので、この分野では自信をもっておりますし、裁判所との連絡もスムーズに進んでいます。
(なお、事案によって、個人再生手続が困難となる場合もあります。)

相続登記と関連する他の登記

不動産の相続登記のご依頼をいただいた場合、司法書士としてはまず対象不動産の登記事項(登記簿)を取得して、権利関係を確認します。

登記事項の調査により、実はさらに先代名義の不動産が存在し、それらの不動産も相続登記の対象になることもあります。

それ以外にも、不動産にすでに完済済みの被担保債権を担保する抵当権等の権利が付着している場合があり、これらの権利の抹消登記をすることもあります。

相続登記時にこれらの権利に気付いた場合、せっかくですから同時に手続を依頼されることをお勧めしています。確かに費用は少しプラスされますが、少しでも権利関係を簡明にしておいた方が後々良いと思います。
将来、不動産を担保に住宅ローンを組むときには、銀行の融資の関係で先順位の担保権は抹消しなければなりませんし、先代名義の不動産であれば、現在の相続人名義に所有権を移転しなければなりませんので、結局は今手続をした方が良いのです。
処理が遅れるほど相続登記であれば相続人が増えて協議が困難になりますし、担保権の抹消も困難になります。

ご不明な点は依頼される司法書士に何でもご質問されると良いでしょう。

成年後見人候補者

成年後見開始の申立てについての注意事項です。

成年後見開始の申立書には「後見人候補者」を記載する欄があります。
申立書類一式は家庭裁判所に行けばもらうことができますが、ご自身(被後見人以外の申立人)で記入をされる場合、通常、被後見人(本人)は親族であることが多く(例えば親など)、申立人自身が後見人になり、財産を管理していくことを想定されていることも多いと思われます。

そのような場合、当然に「後見人候補者」欄に自分自身を記入することになりますが、「後見人」を選任するのは家庭裁判所ですから、必ずしもご自身が後見人に就任することができるとは限りません。特に、一定以上の財産があるような場合や、親族間で紛争性があるような場合は、第三者(例えば弁護士や司法書士)が選任されることもあります。

一般に、弁護士や司法書士が選任された場合は、報酬付与の申立てにより報酬が発生します。報酬は被後見人(本人)の財産の中から支払われますが、当初から第三者が選任されること自体想定されておらず、報酬が付与されることを良く思われない方もおられます。

しかし、成年後見開始の申立てをした場合、第三者が選任されそうになったとしても、途中で取り下げることは家庭裁判所の許可無くしてすることはできません(家事事件手続法121条)。後見制度は公益的な側面もあり、いずれにしても本人の財産は誰かが管理しなければならないからです。

以上のことを正確に把握され、成年後見制度を利用する必要があると思います。
ただし、これらのことを理由に成年後見開始の申立てを躊躇することは、制度上は好ましくないでしょう。

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