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司法書士コラム 相続・登記: 2013年10月アーカイブ

相続放棄者の管理義務

最近、同期の司法書士との会話の中で、相続放棄者の管理義務の話題が出ました。

民法940条1項には、「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。」との記載があります。

そうすると「相続放棄をしたから後は知らんぷり」ということは上記条文によるとできなくなることになります。
その一方で、新たに相続人になった人(次順位の相続人)が管理を始めるまでとは一体いつまでなのか。遠方に住んでいるために当面は管理ができないと言われた場合はどうなるのか。

事案ごとに判断されるのでしょうが、結構難しい問題です。

すべての相続人が相続放棄をした場合は、相続財産管理人の選任申立てにより相続財産管理人が選任されれば財産を引き継ぐことができますが、次順位の相続人が存在する段階で相続放棄をする場合は注意しておいた方が良さそうです。

特に不動産の管理には要注意です。
(例:倒壊しそうな建物の管理や耕作可能な田・畑の管理など。)

解決しない相続

被相続人がお亡くなりになられてから相当期間経過している場合があります。

手続を依頼されればお受け致しますが、まずは戸籍を取得して相続人を調査することになります。
その結果、「相続人が数十人……、どうしよう……。」となることがあります。
相続の手続を長期間放置しているとこのようなケースはよく発生します。そもそも依頼者からみて、これまで連絡をとったこともないという相続人がいることもあり(これだけ相続人が増えると当然そのような事態になる可能性は高くなります。)、手紙を出したりして接触を試みます。

連絡が取れたとして、全員がすんなり依頼者の希望どおりに印鑑を押してもらえるわけでもなく、解決に相当期間がかかったり、最悪のケースでは解決に至らないこともあります。

相続手続については、法律上の期限はありませんが、少しでも早く手続をすることをお勧めします。

相続登記と関連する他の登記

不動産の相続登記のご依頼をいただいた場合、司法書士としてはまず対象不動産の登記事項(登記簿)を取得して、権利関係を確認します。

登記事項の調査により、実はさらに先代名義の不動産が存在し、それらの不動産も相続登記の対象になることもあります。

それ以外にも、不動産にすでに完済済みの被担保債権を担保する抵当権等の権利が付着している場合があり、これらの権利の抹消登記をすることもあります。

相続登記時にこれらの権利に気付いた場合、せっかくですから同時に手続を依頼されることをお勧めしています。確かに費用は少しプラスされますが、少しでも権利関係を簡明にしておいた方が後々良いと思います。
将来、不動産を担保に住宅ローンを組むときには、銀行の融資の関係で先順位の担保権は抹消しなければなりませんし、先代名義の不動産であれば、現在の相続人名義に所有権を移転しなければなりませんので、結局は今手続をした方が良いのです。
処理が遅れるほど相続登記であれば相続人が増えて協議が困難になりますし、担保権の抹消も困難になります。

ご不明な点は依頼される司法書士に何でもご質問されると良いでしょう。

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