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司法書士コラム 債務整理の最近のブログ記事

債務整理は増加!?

今年は相続業務に力を入れようと思っていました。

ところが、昨年来、減少傾向にあった債務整理業務において、破産個人再生の案件が年末から年始にかけてかなり増えてきました。
過払金の請求依頼はもうほとんどありません。今は難しい破産個人再生事件のオンパレードです。

そろそろパンクしそうなんですが、仕事を選ぶことなく、解決に向けて一生懸命やっていこうと思います。

最近の破産について

破産事件ですが、最近はどうも難しい案件が多いような気がします。

司法書士は破産事件においては、依頼者のために書類を作成してあげるだけで、弁護士のように代理人になれるわけではありません。
しかし、申立書を作成するには細かな情報も聞き取りをして正確な書類を作成しなければなりません。

その過程で判断に迷うことも多く、迷った場合は裁判所に問い合わせをしたり、他の司法書士に意見を求めたりすることもあります。

事件の解決に向けて日々精進しなければならないと感じます。

遠方からのお問い合わせ(債務整理業務)

最近、債務整理業務において当事務所のホームページを見られて、遠方、特に県外からのお問い合わせをいただくことが何件か続きました。

債務整理は、現在、面談しなければ受任できないことになっているため、必ず事務所にお越しいただくことになります。
また、電話やメールだけで込み入ったお答えをすることは、間違ったことをお伝えする可能性があることから、原則控えています。(簡単なご質問ならいいのですが)

さらに、現在、他の事務所で手続をされている方からのご質問もたまにあるのですが、その代理人の業務がどのように行われているか分からないし、業務を妨害することになってもいけないので、その場合は一切お答えはしておりません。

借金の問題はなかなかナイーブな問題ですので、必ず事務所で直接お話しをお聞かせください。
遠方の場合は、お近くの弁護士や司法書士にご相談されることをお勧めしています。
ご本人のことを考えての対応ですので、どうかご了承ください。

後見制度支援信託

成年後見制度において、親族が後見人に就任しており、一定の財産がある場合、後見制度支援信託の利用の検討を裁判所から勧められることがあります。

これは財産の大部分を信託銀行等に信託し、残りの財産を管理していくという制度です。
これにより横領を防ぐことはできますが、被後見人の意思の尊重等の側面から考えると(少なくとも私は)必ずしも適切な制度とは思えません。

しかし、制度的には現状他の方法がありませんので、仕方ありません。

後見制度支援信託を利用する場合、弁護士か司法書士が後見人(専門職後見人)に選任され、よく検討してから信託契約を締結します。
信託契約締結後は、残りの財産を親族に引き継ぎ、専門職後見人は辞任します。
(財産を信託すると、その信託財産は裁判所の指示がなければ引き出すことが出来なくなります。)

なお、株式や不動産が多い等、預金以外の財産が多い場合や、遺言や定期預金があり、本人の意思を尊重する必要性が大きい場合は、この制度の利用を控えるべきです。これらは専門職後見人が判断します。

当初からこの制度の利用をする場合はまだいいのですが、これまで普通に後見人として職務を遂行していたのに、突然裁判所から後見制度支援信託の利用を勧められることもあります。
制度が複雑ですので、分からないことは遠慮なく裁判所に聞かれると良いと思います。

過払金の業者別の対応

過払金の請求はピーク時(平成19~24年頃)に比べると大幅に減少していますが、今でもたまに依頼があります。

業者によって対応もほぼ決まっており、任意の話し合いで解決できる会社もあれば、訴訟をしないと満足のいく金額が回収できない会社もあります。

最高裁の判例もほぼ出揃っていますので、対応に著しく苦慮することは少ないですが、訴訟で時間がかかることもあります。
過払金は満額を返還してもらうべきです。しかし、一部の業者からは激しく抵抗され、
「満額を請求するのは本当に依頼者が望んでいるのですか」
「(過払金を必要とする)どのような事情があるのですか」
と強く言われますが、意味のない議論です。理由にかかわらず余分に払い過ぎたものを全額返還してもらえればそれでいいのです。

先日は、このようなことも言われました。
「社債の償還を年利8%でしないといけないんです。これがどれほど大変なことか分かりますか!」
では、違法利率の20~30%で返済を続けていた個人の債務者がどれほど大変な生活を送っていたか容易に想像がつくはずで、すぐに過払金を返してもらいたいのですが……。

裁判などせずとも、自ら進んで過払金が返還されるようになる日が早く来ないものでしょうか。

訴訟費用額確定処分の申立て

裁判が終わると、相手方に訴訟費用を請求できることがあります。
判決主文に「訴訟費用は被告の負担とする。」とか「訴訟費用はこれを5分し、その4を原告の負担とし、その余を被告の負担とする。」と記載されますので、それに従い請求ができることになります。

個人間や取引先と裁判になったような場合は、訴訟費用まで相手に請求することはあまり行われないかもしれません。私自身もそのような相談を受けた場合は、今後の関係を考慮して、そこまでは積極的にお勧めしません。

しかし、貸金業者相手の過払金の返還請求訴訟で、徹底的に争って判決に至ったような場合は、特に相手を保護すべきとも思いませんので、原則として訴訟費用の請求をします。
そうは言っても任意に支払ってもらうことはありませんので、第一審の裁判所に「訴訟費用額確定処分の申立て」をします。

ところがこの申立て、ちょっと面倒なのです。
申立書を2部作成して、1部を相手に直送し、1部を裁判所に送達用の切手を添えて提出します。さらに、申立書には費用計算書を添付しますが、これが厄介。具体的には次のとおりです。
「訴え提起手数料」…訴状に添付した印紙代。
「書類の作成及び提出費用」…1,500円と覚えておけば良いが、それ以上請求できる場合もある。
「訴状副本及び呼出状送達費用」…裁判所に聞かないと判明しない。
「出廷旅費」…300円×出廷回数と覚えておけば良いが、それ以上請求できる場合もある。なお、裁判所からの直線距離が500m以内の場合は請求できない。
「出廷日当」…3,950円×出廷回数。
「判決正本送達費用」…裁判所に聞かないと判明しない。
「資格証明書交付手数料及び送付費用」…760円と覚えておく。
「催告書送達費用」…裁判所に聞かないと判明しない。ただし、不要の場合もある。
訴訟費用額確定処分正本送達費用」…裁判所に聞かないと判明しない。

以上のとおり、裁判所に聞かないと分からないものもあり、私はその都度電話で担当書記官に聞いています。
しかし、先日、ある裁判所に電話して上記費用の内訳を聞こうとしたところ、「事件記録を閲覧して(自分で)調べてください。」と言われ、裁判所に出向かなければならなくなりました。面倒だけど仕方ありません。

なお、理論上は、請求できないものはその部分が却下されますので、送達費用等、概算で多めに計上して申立てをすることも不可能ではありませんが、専門家としてはそれをすべきではありません。

銀行債権の債務整理

銀行のカードローンや極度額の範囲内で借入れができる通帳をお持ちで実際に借入れを行なっている場合があります。

銀行は消費者金融ではありませんので、利息制限法を超えて違法利率で貸出しをしていることはありませんが、債務整理をする際に原則としてそれを除外することはできません。
特に、破産個人再生手続では絶対にそれを隠して手続を進めることはできません。

時折、地元の銀行なので迷惑をかけられない等の理由で手続を躊躇される方がおられますが、銀行は必ず保証会社と契約していますので、支払が滞った場合、保証会社が残額を銀行に一括で支払います。
これを「代位弁済」と言います。

代位弁済が実行されると、銀行に代わり保証会社(一般的には消費者金融やクレジットカード会社が多いです。)が債権者となりますので、今度はそちらの会社を相手に粛々と手続を進めるだけです。

つまり、銀行は保証会社からの代位弁済により、債権の全額を回収することになりますので、まったく損をしていません。
よって、銀行に迷惑がかかるわけではありませんので、その点を気にする必要はないということになります。

最近の債務整理事情

2~3年前の依頼内容と比較すると、最近では債務整理の依頼自体が減少しており、その中でも過払金の請求は大幅に減っている状況です。

しかし、債務整理の依頼自体はあり、困難な事案が多いです。
例えば、①ここ2~3年の借入で利息制限法内の取引で債務が減らない、②難しい破産事案、③ヤミ金の処理、などです。

当事務所は難しいからと依頼をお断りすることはありませんし、費用のお支払いが困難な方でも積極的に法テラスの民事法律扶助を利用しますので、手続が進まないということは少ないです。

しかし、例えば、借金のほとんどがギャンブルであるにもかかわらず破産申立書の作成依頼をされたり、ご相談者の希望が手続上実現困難だったりすることもあります。
このような場合は、手続の遂行ができないこともありますので、依頼をお断りすることもあります。
また、当初から明らかに司法書士よりも弁護士に依頼した方が良いと思われる事案は、そのような説明をしています。

借金に至った事情については依頼者ごとに異なるものですが、、解決に導くのが我々の仕事であり、解決をしなければ意味がないので、よくお話しをお聞きしてから手続を受託することにしています。

破産(同時廃止型)の予納金

破産(同時廃止型)の予納金の額が最近まで10,290円と記憶していたのでそのつもりで管轄裁判所に破産申立をしたところ、10,584円だと言われました。

事務職員に書類の提出に行ってもらったのですが、窓口でお金が足りませんねぇと言われたようです。
どうやら4月からの消費税の増税の影響があるようです。
10,290円÷1.05=9,800円(5%税抜)
9,800×1.08=10,584円(8%税込)

この計算で納得が出来ました。

貸金業者等による大量提訴事件

日本司法書士会連合会が、司法書士会員向けに、標記の件についての対応方法の周知徹底を求めています。

その内容は……
近時、貸金業者又は債権回収会社が、東京や大阪などの大都市部の簡易裁判所に日本全国の借主を被告とする貸金請求訴訟又は譲受債権請求訴訟を大量に提訴しているというもので、その中には時効期間を経過している案件も相当数あるとのこと。

貸金の消滅時効(貸主が貸金業者の場合)については、最終の取引日から5年を経過すると時効が成立します。ただし、裁判を起こされ、債務名義(判決や和解調書等)が存在するとその期間は10年になります。
上記の期間を経過していれば時効を主張して債務の支払を免れることができますが、時効期間が経過した後に提訴され、判決をとられてしまうと、再び支払義務が生じます。裁判を起こされても冷静に対処し、裁判上で時効の援用の主張をすることが大切です。

時効期間が経過していれば、事実上支払う必要のないものです。
裁判所から訴状が届いた場合にそれを無視すると判決が確定し、残元金のみならず高利率の遅延損害金も支払義務が残るため非常に危険です。

裁判所から過去の債務について訴状が届いた場合、早急にお近くの弁護士・司法書士にご相談下さい。時効の主張で解決できるのであれば、手続費用は安いと思いますよ。

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