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相続開始後にすること

相続登記

不動産については、相続登記手続をする必要があります。相続登記は、不動産所在地を管轄する法務局への登記申請をする形で行いますが、手続が複雑ですので、司法書士へ依頼されることをお勧めします。

相続登記を司法書士へ依頼するメリット
  • 全国の不動産に対応することができるため、自分で法務局へ足を運ぶ必要がない。
  • 登記の補正の心配がない。(申請に不備があり、補正が発生した場合、何度も法務局へ行く必要性が生じます。)
  • 遺産分割協議書等の必要書類の作成ミスが生じない。(例えば、相続人が1人抜けていたりした場合、登記手続は通りません。)
  • 相続人が多い場合、その取りまとめ(特に各相続人への書類の送付等)をしてもらえる。
  • 周辺知識のアドバイスを受けることができる。
  • 登記以外でも、今後何か問題が生じたときに気軽に相談できる専門家とのコネクションを持つことができる。
過去のご相談で、次のようなことがありました。
  • 自分で相続登記申請をしたが、法務局から電話がかかってきて補正するよう言われた。結局、仕事を休んで3~4回も法務局へ行くことになった。
  • すでに完済している住宅ローン債権を担保する抵当権が不動産に付いていたが、相続登記だけ自分でしたので、気付かなかった。相続登記で大変な思いをしたので、抵当権抹消手続までする気力がなく、結局、司法書士に依頼した。
  • 不動産を調べてみたら、亡父名義のものだと思っていたのに、実は祖父名義になっていた。祖父は子供がたくさんいたので、どのように手続を進めてよいか分からなくなった。
  • 自分で相続登記申請をし、手続も完了したが、付近の共有持分の道路の名義変更が漏れていた。

相続登記は、司法書士の専門分野の一つです。是非、お気軽にご相談ください。

財産の継承・遺産分割

相続の手続は、預貯金の解約・名義変更、株式等の名義変更、年金のこと、保険金、不動産の名義変更等、多岐に渡ります。 特に、多数の預金名義や不動産が存在する場合はご本人ですべての手続をされるのは大変なこともあります。(不動産の名義変更は法務局に添付書類とともに登記申請書を作成して提出する必要があるため、特に困難だと思われます。)

当事務所では、これらの手続を包括的に「任意相続財産管理人」として、最終的に相続人に確実に財産が承継されるようお手伝いをしています。

以下、ご依頼される場合の手続の流れをご説明します。 (不動産の相続登記手続は別項目でもご説明しています。)

  • 1.相続人の内の1名以上から業務の委任状をいただきます。
  • 2.戸籍等の調査を行い、相続人を確定させます。
    (取得されている戸籍等がある場合はご持参ください。)
  • 3.財産の調査を行います。
    (基本的に申告されたものしか司法書士は把握できませんが、預貯金に関しては少なくとも被相続人の生活拠点の金融機関には照会をかけます。)
  • 4.財産を取得される方が複数おられる場合、全員から委任状をいただきます。
    (①でいただいた方は不要です。)
  • 5.遺産分割協議を行い、相続人間で取得される財産の割合を決めていただき、遺産分割協議書を作成します。
    (遺産分割に争いが生じる場合は家庭裁判所遺産分割調停の申立を行うこともあります。なお、司法書士は取得割合等について当事者間の調整はできません。)
  • 6.遺産分割協議または調停調書に従い、財産の名義変更や承継手続をします。
    (預貯金の解約・株式の名義変更等、数種の手続がある場合、金融機関等によって書類の書式が異なり、また、業務処理にかかる時間もすべて異なるため、全部の手続が完了するまで相当の期間がかかる可能性があります。)
  • 7.費用の精算をします。
遺産承継業務依頼のメリット

・相続人が複数おり、全国に点在している。
・預貯金、株式、不動産など、いろんな財産があり、手続が面倒だ。
・手続が大変なので、お金はかかっても良いので、相続人間の書類のやりとりを含め司法書士に丸投げしたい。

以上のような場合は、この手続をご依頼されるメリットが大きいと考えます。

司法書士がこの手続を受託した場合、最終的に預貯金をすべて解約し、場合によっては不動産も売却し、遺産分割協議または法定相続分の割合によって、各相続人に金銭の形で財産を分配するところまで行います。

各相続人におかれましては、お金が入ってくるのを待つだけです。

もちろん、業務の途中で書類に署名・押印していただいたり、印鑑証明書をご用意していただく必要はありますが、基本的に司法書士が手続を代行しますので、積極的に動かれる必要はありません。お客様にご用意いただくものにつきましては、適宜、ご案内致します。

【Q&A】遺産の取得について相続人の間で揉めています。それでも手続はできますか?

この業務は、最終的に相続財産を相続分の割合(または遺産分割協議の割合)により、各相続人に承継させることを目的としています。

その業務の過程で、相続人間で話し合いがまとまらなかったり、場合によっては相続人間で衝突が起こることも有り得ます。
司法書士は、相続人の一人の代理人として、他の相続人と交渉することはできませんので、争いが起こることが事前に想定されていたり、業務の途中で紛争が現実化した場合は、業務を遂行することができません。
よって、この場合は調停申立(司法書士は裁判所提出書類の作成はできます。)をすることもありますし、代理人として交渉することのできる弁護士に依頼した方がいいことも十分有り得ますので、そのようなアドバイスをさせていただくこともあります。

基本的にこの業務は、相続人間でお話がまとまることが前提となっています。
業務に入る前に事前に相続人間である程度お話をされておくことをお勧めします。仮に業務の途中で紛争に発展した場合は、その時点で業務を中止することもあります。(この場合は調停申立書を作成したり、弁護士に依頼することも想定されます。)

結局のところ、この業務は、遺産分割等で決まった相続分の割合に応じて預貯金の解約や不動産登記名義の変更など、手続的なことが中心となります。原則として紛争性のある事案は含まれないことになります。

【Q&A】報酬・費用のお支払はいつすればいいですか?

相続財産を確定させ、各相続人に分配する前に、預貯金がある場合、通常は一度司法書士の預かり金口座を開設します。
預かり金口座には、解約した被相続人名義の預貯金をまとめ、その後に各相続人に分配しますが、分配前に預貯金の中から報酬・費用を差し引かせていただくようにしています。

預貯金を解約せずに名義変更する場合は、通常、名義変更後に報酬をお支払いただくことになりますが、報酬額が大きくなる場合には、業務の途中で一部の報酬金をお支払いただくこともあります。この場合は事前に依頼者に確認し、同意を得ることにしています。

預貯金がないか、少額の場合は、原則として業務終了後にお支払いただくことになります。


相続放棄

相続が開始すると、「私は財産放棄するから、他の人が相続すればいいよ」なんて言うことがあります。

ここで使われている財産放棄というのは法律上の用語ではありません。

相続人の方がどのような意味で財産放棄という言葉を使われているのかは事例によって違うので一概には言えませんが、「財産を相続しない」というのは通常「1.遺産分割協議の中で財産を取得しない旨の意思表示をする」場合と、「2.相続放棄の申述」の二通りが考えられます。

また、後述しますが、相続放棄は原則として、相続の開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述しなければなりません。
これまで当事務所でご相談された事例で、実際に相続放棄期間の3ヶ月をすでに経過しており、被相続人の多額の債務を負ってしまわれた方がおられます。

最高裁判所の判例によれば、債務の存在を初めて知った日から3ヶ月以内でも相続放棄は認められる可能性があることを示唆していますが、これは例外であり、いつでも認められるとは限りませんので、ご相談だけでもお早めにされることをお勧めします。

特に、3ヶ月経過ギリギリの場合は、手続きミスや申請懈怠により、3ヶ月が経過してしまい、相続放棄が認められないことがありますので、お早めにご相談ください。

1.遺産分割協議の中で財産を取得しない旨の意思表示をする

遺産分割協議は相続人全員の同意によって行われるものです。

遺産分割協議書を作成して、その中で財産を取得しないとしておけばそれで足ります。(相続人全員の印鑑証明書を添付)分割協議が整うのであれば、これが最も簡単な方法でしょう。

ただし、この場合、被相続人に借金などの債務があった場合、財産を取得しないとの協議内容を債権者に対抗できません。つまり後日債権者から債務の返済を求められたときに、相続分の割合に応じて返済をする義務があります。
これを防ぐためには、家庭裁判所相続放棄の手続をしなければなりません。

2.相続放棄の申述

相続放棄の申述とは、家庭裁判所に対して、相続放棄の意思を述べることです。家庭裁判所が関与するので、利用しにくいかな、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

ただし、遺産分割協議ではなく相続放棄を選択した方が良い場合もあります。

相続放棄をした方が良い事例
積極財産より消極財産(借金など)の方が多い場合 相続においては借金もマイナスの財産があったものとして扱われますので、相続分の割合に応じて相続人が承継します。遺産分割協議をしたとしても、その協議中で誰か特定の人だけが借金を相続するというのは不公平ですし、そもそも遺産分割協議自体が成立しない可能性も高くなります。仮に遺産分割協議が成立したとしても、その協議内容を債権者に対して主張することはできません。「協議で他の相続人が借金を背負うことになったので、その人に請求してください」というのは通用しないということです。
しかし、相続放棄をすると借金をすべて放棄したことになり、債権者もその相続人に対しては請求することができなくなります。明らかに消極財産の方が多い場合は相続放棄をした方が良いでしょう。
財産を相続する意思がなく、相続争いに巻き込まれたくない場合 この場合は相続放棄をすることにより、最初から相続人でなかったものとして扱われますので、分割協議や調停などに参加する必要もなくなります。
注意点

相続放棄には、一部の財産のみの放棄をすることはできません。積極財産も消極財産もすべて放棄することになります。

第一順位の法定相続人が全員相続放棄をすると、第二順位の法定相続人が相続人となります。消極財産の相続の場合は、第二順位の相続人に対して、事前に十分に説明しておくのがベストでしょう。 誰も消極財産を相続したくないのであれば、第一順位、第二順位、第三順位、すべての相続人が相続放棄をする必要があります。

相続放棄をすると法律上最初から相続人ではなかったことになるので、遺産分割協議に参加することはできなくなります。

原則として、相続の開始を知った日から3ヶ月以内に申述しなければなりません。この期間を伸長する手続きもありますが、制度上は必ず伸長されるとは限りませんので、相続放棄をしたい場合は早めに行動することが大切です。

相続放棄をする前に相続を承認していた場合(例1:被相続人の名義の財産を取得した。例2:被相続人の債務を支払った)、相続放棄はできませんので、相続財産についてどのような処理をしてよいか不明な場合は、必ず事前にご相談ください。

必要書類
  • 相続放棄申述書
  • 被相続人の出生から死亡までのすべての除籍謄本・改正原戸籍等
  • 被相続人の住民票の除票
  • 申述人の戸籍謄本
費用
  • 収入印紙代800円
  • 連絡用の郵便切手(裁判所によって異なります)
  • 司法書士報酬(申述人1人につき32,400円)

遺言書検認

自筆証書遺言に基づき手続を進めるためには、まず、管轄の裁判所(遺言者の最後の住所地の家庭裁判所)に対し、遺言の検認の申立てをしなければなりません。
遺言の検認は、遺言の内容が正しいか否かについて判断されるものではなく、相続人の立ち会いのもと、遺言者が作成したものに間違いないか確認するものです。
裁判所で検認が行われるまで、封印された遺言を開封してはいけません。
開封は、裁判所において、相続人の立ち会いもとで開封されます。
なお、一部の相続人が遠隔地に居住している、高齢のため裁判所に出頭することができない、等の事情がある場合は、無理に出頭を求められるわけではありませんが、裁判所から各相続人には検認期日の通知書が郵送されます。(各相続人に裁判所からの通知書が届く旨のご連絡をしておかれるとよいと思います。)

自筆証書遺言に基づき、その後の相続登記や預貯金の名義変更等の手続をするには、遺言書と裁判所から発行された検認済証明書が必要となります。
なお、公正証書遺言の場合、検認手続は必要ありません。

遺産分割調停

遺産を、法定相続分以外の割合で取得する場合(例えば、長男が多めに取得する等)、共同相続人間で遺産分割協議が必要となります。協議が整えば、その合意の内容を記した遺産分割協議書(印鑑証明書付き)を作成し、不動産の名義変更や預貯金の解約・名義変更等をします。

ところが、必ずしも円満に協議が整うとは限りません。

  • 一人だけ印鑑を押さない人がいる。
  • 遠方の相続人がいて、返事をくれない。
  • 想定外の相続人が出現し(婚姻前の子など)、連絡が取れない。または返事をくれない。
  • 相続人の一人が、生前に被相続人の面倒を看たと言って、より多くの財産を欲しがっている。
例を挙げれば切りがありません。
 
これらの事情により、協議が整わない場合、最終的には家庭裁判所での遺産分割調停も申立てをすることになるでしょう。司法書士は、裁判所へ提出する書類の作成をすることができますので、それに基づきアドバイス・書類作成をさせていただくことになります。

なお、司法書士は当該調停において、直接依頼者の代理人として裁判所に出廷することはできません。家庭裁判所において代理人となれるのは弁護士のみです。

実際の手続では、裁判所で、裁判官や家事調停委員を交えて話し合いが行われることになります。

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